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令和7年12月11日(木)に、河田委員が油木高等学校を訪問しました。
油木高等学校は、大正11年に開校し、本年で創立104周年を迎えます。普通科と産業ビジネス科の2学科を併設する総合型の高等学校で、地域と連携した体験学習や町内の中学校との連携活動に精力的に取り組んでいます。今回の訪問では、産業ビジネス科の取組を中心に視察しました。
最初に、産業ビジネス科のアクアポニックス班によるプレゼンテーションを視聴しました。
「アクアポニックス」とは、魚と植物を同じシステムで育てる新しい農業手法のことです。魚の排せつ物をバクテリアが分解し、植物はそれを栄養分として成長します。浄化された水は再び魚の水槽に戻る、循環型の農業です。
同校は、これまでナマズの養殖で知られていましたが、令和6年度からはチョウザメの飼育に方針を転換しています。ナマズでは、ビジネスとして採算を取ることが難しいとの判断からです。正に、産業ビジネス科ならではの視点からの挑戦です。
生徒からは、「水質調査の数値の意味を最初は理解するのが難しかったが、友人と話し合いながら、徐々に理解を深めていくことができた。」「魚にとって良い環境が植物には良くない場合があり、複雑な要素の調整に苦労した。」「キャビアが取れるまで4年かかるため、その間の費用回収にはアクアポニックスで栽培している野菜の付加価値をつけることが必要で、ブランド戦略を悩みながら考えている。」「朝、エサをあげるときにチョウザメが顔を出してくれるのでかわいく感じている。チョウザメをしっかり育てていくためのエサやりそのものにもやりがいを感じている。」といった話がありました。
続いて、野菜班の発表を聞きました。
野菜班では、液肥の配合割合が野菜の成長に及ぼす影響を対照実験で検証した結果を発表しました。「えひめAI」という環境浄化微生物が植物の成長を促進する効果があることを知った野菜班は、その効果を実験で実証したいと考えました。「えひめAI」は、納豆・ヨーグルト・イースト・砂糖・水で作ることのできる、環境浄化微生物です。実験の結果は写真のとおりで、「目に見えて違いが分かり、実験していて面白かった。」と話してくれました。
さらに、野菜班の別のチームでは、小学生を対象に嫌いな野菜のアンケート調査を実施し、小学生もおいしく食べられる野菜づくりを目標にした研究の取組を紹介してくれました。
アンケートの結果、ピーマンが最も嫌われていることが分かりました。そこで野菜班は、ピーマンをよりおいしく育てる方法を仮説立てて実験しました。調べ学習で、ピーマンの苦みにはクエルシトリン酸(ポリフェノールの一種)が関係しているという情報を得たことから、野菜班は、肥料のリン酸を減らすことで、クエルシトリン酸の含有量を抑えられると考えました。そこで、リン酸を抑制した栽培を行った結果、苦みが軽減され、食べやすいピーマンを作ることができました。ただし、ピーマン好きの大人にはあまり評判が良くなかったそうです。ちなみにピーマンが好きな河田委員も、苦みのあるピーマンの方を好むそうです。
最後に、アクアポニックスの装置と、畜産班が活動している牛舎を見学しました。
同校では、ブランド牛「神石牛」を飼育しており、1週間前に生まれたかわいい子牛を見ることができました。河田委員が畜産班の生徒と話した際、「私たちは神石牛の血統を大切に守っていく」との言葉があり、地域を支える意識がしっかり根付いていることを実感したと話されました。









