障害者の雇用を検討する事業主の皆様へ
広島県における障害者雇用の促進については、県民とりわけ事業主の皆様に御理解と御協力をいただいているところですが、依然として厳しい状況にあります。
ひとりでも多くの障害者の方々が、適性に応じた職業につき、持てる能力を発揮できるよう、事業主の皆様の一層の御理解と御協力をお願いします。
(目次)
最初に!障害者雇用の法律・制度を知ろう
- 障害者法定雇用率は、令和6年4月から2.5%(同40.0人)引き上げられました。令和8年7月には、2.7%(同37.5人)に引き上げられます。
- 障害者の求人や雇入れに関する助成金等については、最寄りのハローワークへ、障害者雇用の流れについては、広島障害者職業センターに御相談ください。
→広島労働局管内公共職業安定所(ハローワーク)一覧 - →広島障害者職業センター 事業主の方へのサービス((独)高齢・障害・求職者雇用支援機構)
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お知らせ
- 令和6年度 Youtube動画「【広島県】障害者雇用のすすめ方~基本ステップとポイント~」を公開しました。(令和7年3月)
- 令和6年度障害者雇用促進にかかる経済団体要請を行いました。(令和7年2月5日・2月10日)
- 令和6年度障害者法定雇用率未達成企業への要請文発出を行いました。(令和7年1月8日)
- 令和6年度第2回障害者雇用促進勉強会を開催しました!
- 令和6年度第1回障害者雇用促進勉強会を開催しました!
- 令和6年度広島県障害者雇用優良事業所として4社を表彰しました。(令和6年9月11日)
- 令和6年度障害者合同面接会(広島:10月8日、福山:10月25日)を開催しました。(広島労働局等との共催)
- 令和6年度 啓発リーフレット「障害者の雇用をすすめましょう」を作成しました。 (PDFファイル)(1.76MB)
- 令和5年度 Youtube動画「【広島県】今すぐ障害者雇用を始めよう~広島が総出で応援します」を公開しました。(令和6年3月)
- 令和5年度 広島県障害者雇用セミナー(尾三)を開催しました。(令和5年11月27日)
- 令和5年度 広島県障害者雇用セミナー(障害者校×呉安芸)を開催しました。(令和5年10月13日)
- 令和5年度 広島県障害者雇用優良事業所として2社を表彰しました。(令和5年9月13日)
障害者の雇用状況と制度
- 広島県の障害者の雇用状況(広島労働局)
- 障害者を雇う場合のルールと支援策(雇用率制度、雇用納付金制度、特例子会社制度等)(広島労働局)
- 障害者雇用促進法の概要(厚生労働省)
- 令和6年度 啓発リーフレット「障害者の雇用をすすめましょう」を作成しました。 (PDFファイル)(1.76MB)
▼動画でチェック!「【広島県】障害者雇用のすすめ方~基本ステップとポイント~」
ステップ1 雇用理解を深める
支援機関への相談、障害者の訓練状況や雇用企業の見学、先進事例や各種支援制度などの情報収集を行いましょう。
支援機関への相談
- 広島労働局管内公共職業安定所(ハローワーク)一覧
- 障害者就業・生活支援センター
障害者の職業的自立を実現するため、身近な地域で就職面の支援と生活面の支援を一体的に行うことを目的としています。
関係機関と連携しながら、障害者の就業及びそれに伴う生活に関する指導・助言・職業準備訓練のあっせんなどを行っています。 - 独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構 広島支部 広島障害者職業センター
障害者職業カウンセラーを配置し、ハローワーク等との密接な連携のもとに、就職や職場復帰を目指す障害のある方への相談をはじめとした各種就労支援サービスの提供、障害者雇用を検討している或いは雇用している事業主に対する雇用管理全般に関する支援を行っています。
障害者の訓練状況や雇用企業の見学
【障害者の訓練状況】
就労支援機関や職業能力開発校などの見学により、障害者の訓練状況や支援内容を知ることができます。
日にち | イベント名称 | 会場 | 主催 | イベント概要 |
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R7.6/24(火) | 広島障害者職業能力開発校の施設見学会 | 広島障害者職業能力開発校 | ハローワーク広島東、ハローワーク広島 |
【R7.6/12申込締切】 |
R7.6/25(水) | 障害者支援に関する成果発表会 | 合人社ウェンディひと・まちプラザ | 就労継続支援A型事業所 サンクスラボ株式会社 | 「IT×福祉」をテーマに、障害者の活躍を支援する事業所によるイベントです。 当事業所でトレーニングを積んでいる障害者が、日頃の成果を自ら発表します。障害者の日々の取組やスキルがわかります。 |
年間を通して(~R8.3.31) | 就労支援を行っている福祉事業所等オープン見学会 | 広島市内の就労移行支援事業所及び障害者職業能力開発校 | 広島市 | 就労移行支援事業所(障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための福祉サービス事業所)や障害者職業能力開発校を、自由に見学できるオープン見学会です。 |
【雇用企業の見学】
雇用企業の見学により、実際の雇用体制や取組内容を知り、受入れ態勢づくりに生かすことができます。
日程 | イベント名称 | 会場 | 主催 | イベント概要 |
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11月頃 | 企業等見学会(調整中) | (調整中) | 広島県 |
広島、福山の2か所で企業等見学会を実施予定です。詳細が決まり次第、掲載します。 |
障害者雇用の優良事例や先進事例
- 広島県障害者雇用優良事業所知事表彰
令和6年度広島県障害者雇用優良事業所知事表彰式を開催しました。 - 障害者雇用優良事例
障害者雇用優良事業所知事表彰を受賞された事業所における障害者雇用の取組等を紹介しています。 - 障害者雇用事例リファレンスサービス((独)高齢・障害・求職者雇用支援機構)
障害者雇用に取り組んでいる全国の事業所を紹介しています。 - 好事例集(厚生労働省)
- 特別支援学校就職サポート隊ひろしま(広島県教育委員会)
企業への就職を目指す特別支援学校生徒の働く力の育成及び就労促進を図るため、企業との連携・協力による職業教育の充実に資する制度として設置されています。
障害者雇用に関する各種支援制度
- 県の物品調達における障害者多数雇用事業者認定制度
- 障害者優先調達推進法に基づく県の物品調達における「障害者支援施設等に準ずる者」の認定制度
- 障害者の雇用に取り組む中小企業者向け融資(雇用促進支援資金融資)
- 職場適応訓練
県知事が事業主に訓練を委託する制度で、事業主に対しては訓練委託費が、訓練生には訓練手当が支給されます。
【障害者の雇入れ等を支援する助成金】
- 特定求職者雇用開発助成金(特定就職困難者雇用開発助成金)(厚生労働省)
- 障害者トライアル雇用奨励金(厚生労働省)
- 発達障害者・難治性疾患患者雇用開発助成金(厚生労働省)
- 中小企業障害者多数雇用施設設置等助成金(厚生労働省)
- 障害者雇用安定奨励金(障害者職場定着支援奨励金)(厚生労働省)
【障害者が働き続けられるよう支援する助成金等】
- 障害者雇用安定奨励金(企業在籍型職場適応援助促進助成金)(厚生労働省)
- 障害者雇用納付金制度に基づく助成金((独)高齢・障害・求職者雇用支援機構)
- ジョブコーチ(職場適応援助者)による支援(厚生労働省)
- リワーク(職場復帰)支援((独)高齢・障害・求職者雇用支援機構)
うつ病等の精神疾患により休職中の方が円滑に職場復帰できるよう、休職中の方及び事業主に必要な支援が行われます。
【税制】
- 税制上の優遇措置(厚生労働省)
ステップ2 業務の切り出し(仕事創出)
障害者雇用促進セミナー
- 業務の切り出しについて、9月頃にオンラインセミナーを実施予定です。
詳細が決まり次第、掲載します。
障害別の就労支援
- 障害者の方への施策(厚生労働省)
- 発達障害のある人の雇用管理マニュアル(一般社団法人 雇用問題研究会)
- 難病患者の就労支援(厚生労働省)
- がんになった従業員に対する”就労支援”のすすめ
- 障害者の方の職場定着に向けて「就労パスポート」をご活用ください
在宅就業支援
- 在宅就業障害者に対する支援(厚生労働省)
- 在宅就業支援ホームページ((独)高齢・障害・求職者雇用支援機構)
ステップ3 雇用条件検討・態勢づくり
雇用条件を決定し、体制や環境づくりを行いましょう。
必要な合理的配慮や、採用後の相談窓口や援助者、支援機関との連携などについて検討しましょう。
障害者に対する差別の禁止と合理的配慮義務
雇用の分野での障害者差別の禁止
募集、採用、賃金、配置、昇進などの雇用に関するあらゆる局面で、障害者であることを理由とする差別が禁止されています。
差別の例
・業務遂行上必要でない条件を付けて、募集・採用時に障害者を排除すること
・労働能力などを適正に評価することなく、単に「障害者だから」という理由で、異なる取り扱いをすること
(例)障害者のみを対象とする求人(いわゆる障害者専用求人)
合理的配慮の提供義務
合理的配慮とは、雇用の分野における、障害者と障害者でない人との均等な機会や待遇を確保するための措置、または障害者の能力の有効な発揮の支障となっている事情を改善するための措置のことをいい、事業主はこれを講じなければなりません。ただし、事業主に対して「過重な負担」を及ぼすこととなる場合は、この限りではありません。
合理的配慮の例
・視覚障害がある方に対し、点字や音声などで採用試験を行うこと
・知的障害がある方に対し、図などを活用した業務マニュアルを作成する、業務指示は内容を明確にして一つずつ行うなど、作業手順をわかりやすく示すこと
・精神障害がある方などに対し、出退勤時刻や休憩など、通院や体調に配慮すること
・聴覚障害がある方に対し、危険箇所や危険発生を視覚で確認できるようにすること
・本人のプライバシーに配慮した上で、他の労働者に対し、障害の内容や必要な配慮等を説明すること
・業務指導や相談に関して、担当者を定めること
※合理的配慮は、障害者一人一人の状態や職場の状況などに応じて、求められるものが異なり、多様かつ個別性が高いものです。そのため、具体的にどのような措置をとるかについては、障害者と事業主とでよく話し合った上で決定する必要があります。
相談窓口(支援機関等)
- 広島労働局管内公共職業安定所(ハローワーク)一覧
- 障害者就業・生活支援センター
- 独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構 広島支部 広島障害者職業センター
- 就労移行支援事業所(「障害福祉サービス事業所情報」の中で検索することができます。)
- 独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構 広島支部 高齢・障害者業務課
- 広島障害者職業能力開発校
- 広島県発達障害者支援センター
- 広島市発達障害者支援センター
- 難病対策センターひろしま
- 広島県高次脳機能センター
▼動画でチェック!「【広島県】今すぐ障害者雇用を始めよう~広島が総出で応援します」
ステップ4 採用活動
ハローワークへの相談
- 障害者に関する窓口
地域のハローワークには、障害者専門の職業相談・紹介窓口があり、就職を希望する多くの障 害者が求職登録しています。障害者の採用を考えている場合、まずはハローワークにご相談く ださい。
また、職種・賃金・労働時間・労働形態などの具体的な労働条件がすでに決まっている場合は、 ハローワークに求人票を出してください。
ひろしまワークス(広島県求人情報サイト)
トライアル雇用
ハローワークなどの紹介により、障害者を試行的・段階的に雇い入れることができます(トライアル雇用)。
これにより、事業主や従業員の皆さんの障害者雇用についての理解が進み、トラ イアル雇用終了後の常用雇用への移行も進めやすくなります。
あわせて、事業主に対しては、トライアル雇用助成金が支給されます。
詳細は、障害者トライアル雇用事業(厚生労働省)をご確認ください。
ステップ5 職場定着支援
支援機関との連携
定着に向けては、作業習得や職場適応のための支援、心身の健康状態の把握、受け入れ態勢の確認(職場環境や社内の指示系統が機能しているか等)等が必要です。このような内容を定期的に振り返る面談等を設定しておくと安心です。
これら企業が自ら実施する取組の他にも、支援機関と連携をして必要に応じて外部の支援を受けることも重要です。
すでに連携をしている支援機関がある場合は、情報を共有しながら支援を進めましょう。連携が行われていないが支援機関の助言が必要な場合は、本人の同意を得た上で、支援機関に協力を依頼すると良いでしょう。
※支援機関については、上記「相談窓口(支援機関等)」をご参照ください。
ジョブコーチによる支援
職場にジョブコーチ(職場適応援助者)の派遣を受けて、障害者に対する職場適応に向けた支援、事業主に対する雇用管理に関する支援を、無料で受けることができます。
ジョブコーチは、障害のある方に対しては障害特性と職場環境に応じた適切な働き方ができるよう支援し、事業主や職場の従業員に対しても助言を行い、必要に応じて職務や職場環境の改善を提案します。
詳細は、ジョブコーチ支援について(広島障害者職業センター)をご確認ください。
精神・発達障害者しごとサポーターの養成
労働局において、「精神・発達障害者しごとサポーター養成講座」が開催されています。
精神・発達障害者しごとサポーターとは、職場の中で、精神障害、発達障害のある方々を温かく見守り、支援する応援者です。
精神障害、発達障害のある方々が、安定して働き続けるためのポイントの一つは、職場の同僚や上司がその方の障害特性を理解し、共に働く上での配慮があることです。
労働局・ハローワークでは、一般の従業員の方を主な対象として、精神障害、発達障害について正しく理解いただき、職場における応援者(精神・発達障害者しごとサポーター)となっていただくための講座を開催しています。
※「精神・発達障害者しごとサポーター」は、特別な資格制度などではありません。また、この講座の受講により、職場の中で障害者に対する特別な役割を求めるものでもありません。
障害者に対する虐待の防止
- 使用者による障害者虐待の防止等(厚生労働省)
障害者を雇用する事業主は、障害者虐待の防止のための措置を講じることが必要です。 - 障害者虐待防止法に係る概要